湯WIREとぼくと和田さん(文:orgone)

 
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ぼくと和田さんで「デスコグラフィックス」というVJユニットを組んでいます。
どうしてかを簡単に言うと、二人でやればどちらかが酒を飲みにいけるからです。

 

難しく言います。

 

ぼくと和田さんが大切にしていることがあって、

それは「イベントのビジュアルを作る」という事です。

 

二人で考えることは、まずこのイベントに必要なビジュアルで、VJの内容はさほど大切ではありません。

それは、MOGRAで6面プロジェクターをどうやって組もうとか、

WIREの宴会場ではめくり台で名前だそう!とか、

会場で黙々と肉をそいでいる人がいたら面白いハズだ!とかです。

 

WIREではプロジェクターを置きましたが、別にそんなの明るくって見えなくたっていいのです。

それよりも、日が差してる昼間っから飲んでだらだら踊るあのビジュアルのほうが重要なのです。

あと、お互いに面白い(と自分たちが思っている)ことを実現させるために

何一つあきらめないと言うことです。

 

「それ、実現させるために交渉とかメンドイ」

「その面白さの割には金がかかるし意味なくない?」

とかの発想が無いのです。頭が悪いのです。

 

そして、それを笑って喜んでくれる湯WIREの許容の広さを唯一無二だと思っています。

 

VJについて。

ぼくはVJが全然わかりません。

経験も、たまに呼んでもらえることがあれば出ると言う程度、年3回やるくらいです。

最初のほうは、何をすればいいのかもわからずDJさんに何を流すのか先に聞いて、

それに合う?ような映像をなんとなく用意していました。

 

そのうちそれがさっぱり面白くなくなり、その場その場でDJさんが流す曲に

それっぽいと自分で思える映像を流すようになったのですが、

それこそイントロ早押しクイズのように合わせよう合わせようとあせるばかりで

特に面白くも無くなり、もういいかと思うようになりました。

 

しかし、もうどうせ最後だし嫌われてもウケなくてもいいから

好きな動画を音楽に合わせて勝手に流そうと開き直った時から

ぼくのVJは本当に楽しくなりました。

自分だけかもしれませんが。

 

お客さんの期待にこたえるのが下手なのです。

そしてその実力も無いのです。

 

アニメの曲とかが流れると、たいていそのアニメの動画を期待すると思います。

その期待に予定どうりに答える知識と能力が無く、

そしてその作業が面白くなくて苦痛なのです。とてもVJに向いてないと思います。 

 

ぼくは自分の好きなものや、自分が過去に見て気にいってるもの、

自分で撮影したもの、自分で好きなように作ったものだけを流します。

まったく関係ない音楽に、まったく関係ない映像を流して、

奇跡が起こるのを祈ってるという大変打率が悪いプレイスタイルなのですが、

これはオレだけができる事なのだという奇跡のような瞬間がごくたまにあり、

そのためにVJをやっています。

 

ですが、それを和田さんが奇跡的に気に入ってくれたので、コンビを組んでいます。

和田さんはテクニックもあるのにすっとんきょうなビデオを使いまくります。

馬鹿だなあと思います。

組んでよかったなと思います。

 

WIREのVJについて。

WIREでもっとも重要なことは、

「映像なんかより、現場で起こってる光景のほうが面白いに決まってる」

と言うことです。

 

なので、とにかくライブカメラを何本も持ち込んで、

現場で起きていること、現場のプレイを映像として出していき、

それにぼくが面白い、かっこいいと思える素材をオーバーラップさせていくという事です。

 

クラブイベントのライブカメラほどつまらない動画はありません。

真っ暗な中、機材が光ってたりプレイする人の手元を映すくらいです。

おそらく想像通りの映像がエフェクトなどをかけて

適度にかっこよく映されることでしょう。同じようなのが。

 

WIREの日差しの中でのライブカメラは違います。

日差しの中で足元もおぼつかなく酔っ払って踊ってるお客さんたち、

日差しに照らされたプレイヤーは今までのどんな素材よりもカッコイイです。

そしてそれは他のイベントではないものです。

 

やるたびにもっとこうしたいということが出てきます。

今回もAcidAllianceさんやYasuoさんのライブを感じて、

ぼくらもよりライブっぽいものを盛り込みたいと思ったし、

Gokkiさんのプリキュアパートは楽しすぎるのでもっといろいろつっこみたいと思ったり、

他の方のとこもいやーあれやればなあと思うことばかりで、

まだまだ面白くできることが尽きない感じです。

 

WIREでもっとも大切なことは「それぞれが自分のために勝手に楽しめ!」だと思っています。

その中にぼくの「勝手に好きな動画を流す」も含まれているような気がしていて、

それがここちよいのです。

 

これからも呼んでくれる限り、

WIREのVJは僕たちしかできないと言われるぐらいにがんばっていきたい、

そして湯WIRE的に気を抜いていきたいと思います。

 

心残り:

したらばさんがマイクでしゃべってるときに三島由紀夫の演説を流したかったです。

ぅぃにゃんさんの大工つながりのところで大工動画流したかったです。オレ本職なのに。